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読んだね?



それで思いだした咲のスピンオフ2本。
始まったとき瞬間的にわっ!て興奮したのにあれからずっと失念してたので読んだよ今日。


・『咲-Saki- re:KING'S TILE DRAW』1巻(原作・小林立 、漫画・極楽院櫻子

セキレイって18巻も続いてたんだね・・・の極楽院さん製おとこのこ版咲。

麻雀部ってそもそも旧校舎にあったのです(忘れてた私)。旧校舎かつ麻雀部、ていう、選りすぐられたスポットを思い起こさせてくれる。学園のマジカルさがそこらへんに宿ってはしまうのかな。
和加がいちばんフリーな感じがした。「解釈」みたいな、嫌になるほど健全で鬱陶しい語彙を忘れさせるほどに血気盛んで負けず嫌いな、銀髪の狼。けど咲基と邂逅した途端、急転直下で幼くなっちまうんだよな。自由で、キャラクターな和加。
原作のキャラを新規のキャラに「巧みに落としこむ」ということがあるなら、和加はけしてそうではない。イメージを原作から新鮮に書き換えるなどというのでもたぶんない。お前に負けるのがゆるせない、お前が本気でやらないのが許せない、ということだけを咲基に対して執拗に訴える。それは凡庸で典型的な仲間=ライバルの身振りの反復だと言えば、そうだ。だが、だからこそこのマンガのなかで、そんな凡庸で典型的な身振りを厭わない和加だけが、「このマンガでの」咲基のためだけに、ただひとりだけ、スピンオフではない新しいキャラクターとして向かい合ってくれているとしか私には思えない。

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はい部長。左眼下のワンポイントが、あ~極楽院さんがつかんだ部長がこれか~・・・!って。
それぞれの名前について。咲→咲基(さき)、和→和加(のどか)、優希→優季(ゆうき)、まこ→真工(まこう)、といった原作への近寄せに対して、久→久史(ひさし)、の史の入り方は踏みこみがちょっと濃い。率直に言えばこの、下の名前における史とは柔らかいおとこのこたち・・の「血統」を感じさせるもの。雅史のニュアンスの史、である(?)。


・『染谷まこの雀荘メシ』1巻(原案・小林立、漫画・めきめき)

こっちはめきめきさん作のメシもの。今読み途中です・・(すまん!!!!)

御宅の学校のカップリング探訪ーみたいな趣向。雀荘でご飯やデザートつくって提供しながらまこさんは女の子たちが寄り集まれる場所を保ってみせるとかなんかまあそういうんで大満足。優希と京ちゃんの回での「お野菜の大きさバラバラすぎたかな…?」のしゅんとした顔と台詞のはらはらする質感とか、このマンガみたいな企画でしか見れなそうな。
なかでも蒲原と佳織の組み合わせが私にはうれしかったね。佳織を諭す場面で「スーパーコンフォート」みたいなび、びじねす・・?みたいな用語をさっとだせる蒲原とかなんとも言えないです。互いの顔の落差とか。こういう顔の対比、なんか涙ぐんじゃう、べつにつらいこと言ってるんじゃなくても絵がね。あ~

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2枚目右のコマで佳織を遠くに思いみてるのね・・・。